ナラタージュ読了.
- 作者: 島本理生
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: 単行本
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明日からのサークル合宿@有馬でこの作品について話し合ってきます.
著者の他の作品についても時間があったら読んでいこうと思ったけど,無理だったorz
以下,メモ的に感想.ネタバレもあるかも.
- 作品全体の恋愛について
- 主人公のどっちつかずさ(「先生」or「小野君」)が,リアルで共感できた.
- 性別的にも,性格的にも「先生」に感情移入するが多かったけれど,
- ほとんどの読者は「先生」のダメ男っぷりにイライラする部分が多かったのではないかと思う.
- 「小野君」については全く共感できず.気持ちはわかるけど,
- 恋愛において一方的な自己中心的な行動をとることは僕には全く共感できない.
- ヨーロッパ旅行について
- なんとなく「書いてみたかったから書いたのかな?」というくらい蛇足に見えた.
- 他の部分については,一文一文,読者に何かを伝えようという意志が感じられたので,
- ヨーロッパ旅行についても,もっとアグレッシブに何かを伝える意志をギラギラさせてほしかった.
- 本作後半で起こる事件について
- 物語中盤から,小野の行動,柚子の事件と続き,昨今あるような事件を思い出すが,
- 中盤から終盤の最初にかけて語られても,「結局,あれはなんだったのか」というところに
- 落ち着いて終わっていった.
- 総評
- 作者はとても若く,春樹作品を好む僕には,とてもとても荒削りに思えた.
- 構成力はある程度あるように感じられたし,
- 感情描写でも「おお!」と思えるところがあったのに惜しい.